日本で「ポーカー」と聞いてドローポーカーのルールを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ポーカーは地域によってさまざまな特徴がありますが、その中でも日本で最も馴染み深いドローポーカーのルールを初心者にもわかりやすく解説します。
目次
ドローポーカーの基礎知識
ドローポーカーをプレイする前に、まずは基本的なルールを確認しておきましょう。
ドローポーカーとは?
配られた5枚のトランプのカードで役を作り、自身の役と相手と役の強さを競い合うゲームです。カジノでプレイするポーカーと同じなので、ルールを覚えておくと十分に楽しめます。
ポーカーの役について
手札の役を揃えられる確率が低ければ低いほど、強い役になります。強い役を出せば勝ちですが、同じ役だった場合など細かい状況での勝敗は後述します。
ノーペア
揃う確率:50%
どの役にも当てはまらないことです。ハイカード、またはハイキッカーとも呼びます。単純なカードの強さで勝敗を決定します。
ワンペア
揃う確率:42.25%
5枚のうち同じ数字のカードが2枚あることです。
ツーペア
揃う確率:4.75%
5枚のうち2種類の同じ数字のカードが2枚あることです。
スリーカード
揃う確率:2.1%
5枚のうち同じ数字のカードが3枚あることです。海外では、スリーカード・オブ・ア・カインドと呼ばれています。
ストレート
揃う確率:0.39%
5枚すべてが連続した数字であることが条件です。
フラッシュ
揃う確率:0.2%
5枚すべてが同じスート(ダイヤ、スペードなどのマークのこと)の場合の役となります。
フルハウス
揃う確率:0.14%
5枚のうち、スリーカードとワンペアが同時に存在することです。
フォーカード
揃う確率:0.024%
5枚の中に同じ数字が4枚あることで成立し、クワッズとも呼ばれます。海外では、フォーカード・オブ・ア・カインドと呼び、フォーカードでは通じません。
ストレートフラッシュ
揃う確率:0.00139%
5枚のうち、ストレートとフラッシュが同時に存在することです。
ロイヤルストレートフラッシュ
揃う確率:0.00015%
手札のスートが同じで、A・K・Q・J・10のカードを揃えることが条件です。
役の種類 | 揃う確率 |
ノーペア | 50% |
ワンペア | 42.25% |
ツーペア | 4.75% |
スリーカード | 2.10% |
ストレート | 0.39% |
フラッシュ | 0.2% |
フルハウス | 0.14% |
フォーカード | 0.024% |
ストレートフラッシュ | 0.00139% |
ロイヤルストレートフラッシュ | 0.00015% |
カードの強さについて
Aのカードが最も強く、残りは数字が高ければ高いほど強いカードとなります。
カジノで行われるポーカーのプレイにおいて、ダイヤやスペードいったスートの種類で強さが決まることはありません。
しかし、席決めやチップを賭ける順番を決める際などにカードが配られ、そのカードの強さによって順番を決定します。配られたカードが同じ数字であった場合、スペード、ハート、ダイヤ、クラブの順に判断します。
自分と相手、どちらも同じ役が出た場合
役を構成しているカードが強い方が勝ちとなります。
しかし、自分と相手が同じ役で構成されていた場合は、役以外のカードを上から比較して勝敗を決める点には注意が必要です。手札すべてが同じ数字である場合のみ引き分けとなります。
また、ストレートの比較は少し特殊です。Aは最も強いカードとされているものの、5・4・3・2・Aのカードが出た場合は、ストレートの役の中で最弱となる点も覚えておきましょう。
ドローポーカーのゲームの進め方
ドローポーカーは2〜8人で行うゲームです。テーブルごとにレートが異なり、賭けるチップの金額が決まっています。
【50-100-200】、【100-200-400】などの表記がテーブルに記載されており、左がアンティ(ゲームに参加するために必要なチップ)、中央がスモールベット、右がビッグベットと呼ばれる数字です。
スモールベットは、スモールブラインドと呼ばれるプレイヤーがアンティとは別に強制的に賭けなければならない金額のことです。スモールブラインドはディーラーの位置によって誰がなるかが決定します。
ビッグベットは、ビッグブラインドと呼ばれるプレイヤーがアンティとは別に強制的に賭けなければならない金額です。ビッグブラインドはディーラーの位置によって誰がなるかが決定します。
①アンティを支払う
テーブルに記載されているアンティを、プレイヤー全員が支払います。その後、カードを1枚ずつ配り、最も強いカードを持っている人物をディーラーとし、「DELLAR」と書かれているボタンをその人物の席に配置します。単純にボタンと呼ぶ場合が多いです。
②ブラインド(強制ベット)を行う
ディーラーの左隣のプレイヤーはスモールブラインドとされ、テーブルに記載されているスモールベットを支払いましょう。スモールブラインドの更に左隣のプレイヤーはビッグブラインドとされ、そのテーブルに記載されているビッグベットを支払います。
③カードを一人5枚ずつ配る
ディーラーからカードが時計回りに1枚ずつ、計5回配られます。
④1回目のベッティング・ラウンドを行う
ベッティング・ラウンドで、ビッグブラインドの左隣から時計回りの順でプレイヤーは以下のアクションを起こします。
アクション | 意味 |
ベット | チップを賭けること。 |
コール | 直前のプレイヤーと全く同じ金額のチップを賭けること。 |
レイズ | 直前のプレイヤーが賭けた金額の倍以上を賭けること。 |
リレイズ | そのラウンドで2度目以降のレイズのこと。直前のプレイヤーが、前回のレイズで上乗せした金額以上を賭けること。 |
オールイン | 手持ちのチップすべてを賭けてレイズすること。 |
チェック | そのラウンドで誰かがベットしていない場合のみ、なにも賭けずに次のプレイヤーにパスをすること。 |
フォールド | ベットを行わずにゲームを降りること。 |
⑤カードを交換する
全員の掛け金が揃ったら不要なカードをディーラーに戻し、その枚数分ディーラーからカードが配布されます。枚数には制限がありませんが、交換は1度しかできないことを覚えておきましょう。
⑥2回目のベッティング・ラウンドを行う
賭け金を引き上げます。1回目と同じアクションを行います。
⑦ショーダウン
全員の賭け金が揃ったら、お互いの手札を見せ合い、最も強い役を持っていたプレイやーは、そのゲームで出されたすべてのチップをもらうことが可能です。
プレイのコツ
ドローポーカーをプレイする前に覚えておきたいコツをご紹介します。ポーカーは確率の高い戦略で勝率を上げられるので、それぞれ確認しておきましょう。
確率を学び、フォールドを積極的に行う
良いカードが来ず役が弱い場合、そこから強い役を引き当てる確率はとても低いといえるでしょう。
相手に負けてしまえば、チップはすべて相手のものとなります。運任せにプレイをしているとあっという間に手持ちのチップが溶かされてしまうので、アンティだけ支払ってフォールドを行うことが得策といえます。
また、役には進化率があります。交換することで更にいい役が出る確率を学ぶことで、適切な判断が可能です。例えば自身の手持ちがワンペアだった場合、2枚交換するとツーペアができる確率は17%、スリーカードができる確率は7%です。
3枚交換した場合は、ツーペアができる確率は16%、スリーカードができる確率は11%となります。
ほかにもさまざまな進化率があるので、この確率を学ぶことがポーカーで勝つために重要になってくるでしょう。
考えを悟られない
ポーカーをやる上で非常に重要な要素として「感情を表に出さないこと」が挙げられます。
感情を表に出してしまうことが負けに繋がりやすいほか、また敢えて嘘の感情を表に出して相手を騙すことで、勝利に繋がることもあります。
例えば、自信の手持ちがとても弱くても、自信たっぷりにレイズすることで、相手は「自信があるということは、相手はとても強い手札を持っている可能性が高い」、「自分の手札では勝てそうにない」と考え、フォールドをする可能性が高くなります。
相手に敢えてゲームを降りさせる、というのも作戦の一つです。その作戦で重要なのが感情です。上手くコントロールすることで、勝利への鍵を掴みましょう。
おわりに
ドローポーカーの基本的なルールと戦略をご紹介しました。
近年、スマートフォンの普及によって、カジノへ行かなくてもオンラインカジノなどで手軽にポーカーを楽しめるようになりました。
ルールを学んだら実践でドローポーカーのコツを掴んでいきましょう。