大使館で楽しめるカジノは人気があり、有名人も数多く訪れます。しかし、日本では賭博が違法となっているため、大使館カジノも違反だと思う人も多いのではないでしょうか。ここでは、「大使館のカジノがどうして違法ではないのか」を詳しく解説していきましょう。さらに、大使館以外にカジノが運営されている場所についても紹介していきます。
目次
大使館でカジノを営業することは合法なの?
法律上、日本では賭博やカジノが禁止されています。しかし、大使館は日本の法律が及ばない治外法権となっているため、カジノが営業されても警察は取り締まることができません。では、大使館はどの国の法律が適用されるのでしょうか。
実は、大使館での法律は外交特権に該当しており、日本の法律ではなく大使館の国の法律が適用されます。つまり、大使館は「日本であっても日本でない場所」とされ、日本の警察も勝手に立ち入ることができません。
この規約は国際法で取り決められているため、特に変わったことではなく、世界の視点で見れば一般的なことです。そのため、大使館の国の法律にてカジノの営業が認められていれば、カジノを営業することは合法です。
大使館のカジノは換金できるの?
カジノが大使館にて営業できることは分かりましたが、換金をすることはできるのでしょうか。娯楽施設としてのカジノであれば理解できますが、賭博場として営業できるかはまた別問題です。
しかし、大使館内は前述した通り日本の法律が一切及ばない、治外法権の施設です。そのため、大使館のカジノで換金をしても違法になることはありません。
つまり、大使館の国の法律にて賭博場としてのカジノを許可されていれば、日本国内にあるカジノでも違法にはなりません。しかし、カジノが法律で認められている国でも、日本の大使館の中ではカジノを営業してはいけません。
どうして大使館カジノが誕生したの?
2019年現在、日本の法律ではお金を掛けてカジノで遊ぶことは違法となっており、カジノで遊ぶためには法律で認められている外国へ行くしかありません。
裏カジノや闇カジノといった違法なカジノも一部には存在していますが、摘発されるリスクは十分にありますので、おすすめすることはできません。しかし、治外法権である大使館内にカジノを作っても摘発されることはありません。
このように法律の穴を突いて誕生したのが大使館カジノです。安心してお金を賭けて遊べるので、日本人が大使館カジノに出入りすることもしばしばあります。しかし、大使館に関係のない人が訪れることもあるため、社会問題となりつつあります。
大使館カジノが摘発された事件は?
大使館カジノは合法と言えますが、摘発された事件も存在します。以下で事例を紹介していきましょう。
ガーナ大使のカジノ摘発事件
ガーナ大使のカジノが摘発された事件は、2014年3月に起こりました。ガーナ大使の公邸があるマンションでカジノが営業されていましたが、外務省への届出がされていなかったため、摘発の対象になってしまいました。
原則、大使館は治外法権となるのでカジノを運営することはでき、マンションも大使の名義で借りていたので違法になりません。しかし、届出をしなければ治外法権が適用されないため、違法となります。
ちなみに容疑者はカジノで2億円以上の大金を稼ぎ、合法だからと集客もしていたので極めて悪質な事件と言えます。
ロシア北朝鮮大使館の闇カジノ摘発事件
ロシアは限定された地域にしかカジノを出店することができませんが、闇カジノといった違法な営業をするカジノが無数に存在します。
そんな中、北朝鮮大使館が「大使館内は治外法権だから」と、ロシアの首都モスクワにある自国の大使館にカジノを出店。しかし、ロシアと北朝鮮間で結ばれた二国間協定に違法していたため、摘発されることになりました。警告としてロシアから外交文書が出されていたものの、無視を続けたことにより招いた結果です。
大使館カジノは有名人に人気がある?
大使館は治外法権のため合法でカジノを営業できることから、お客側も摘発をされるリスクを負うことなく安心して遊べます。そのため、芸能人やスポーツ選手といった有名人が息抜きをする場としても人気です。
もちろん日本には大使館以外にもカジノがありますが、それらは全て闇カジノと呼ばれる違法なカジノ。有名人は摘発されることを恐れ、通うことができません。大使館のカジノは様々な人に人気だということが分かりますね。
大使館カジノ以外に合法なカジノはあるの?
日本では賭博場などのカジノが違法ですが、治外法権のある大使館は例外です。しかし、大使館カジノ以外にも違法ではないとされるカジノが存在します。以下で詳しくご紹介していきましょう。
沖縄米軍基地のカジノ
沖縄の米軍基地では、日本の法律が適用されずアメリカの法律が適用されるため、カジノを設置することが許されています。実際に日本人も遊ぶことができるので隠れスポットとして人気ですが、皆さんがよく連想する豪華な雰囲気のカジノではありません。
沖縄米軍基地のカジノはスロットマシンしか設置されておらず、華やかさに欠けます。しかし、合法的にお金を掛けて遊ぶことができるので、カジノで遊んでみたい人は米軍基地へ足を運んでみるといいでしょう。
インターネット上のオンラインカジノ
基本的に日本では賭博行為が禁止されており、競馬や宝くじなどの国営であるギャンブルしか認められていません。そのため、普通に考えればオンラインカジノも違法なのですが、運営者が海外政府の発行しているライセンスを取得し、サーバーが海外にあれば「賭博罪にならない」という見解があり、法律的にグレーゾーンとなります。
中にはオンラインカジノが摘発された事件もありますが、以下のように日本人向けのカジノサービスが提供された場合がほとんどです。
- 運営者が日本に住んでいる人と認められた場合
- 日本人専用のカジノテーブルが作られた場合
また、2016年にはオンラインカジノをプレイしていた人が起訴された事例もあります。しかし、結果的に検察は不起訴処分にしたため、「オンラインカジノをプレイしても違法ではない」という認識が広がるきっかけになりました。
ただし、最高裁判所で下された判例はなく完全に合法とは言えないため、プレイをする場合には注意が必要です。比較的安全なオンラインカジノを見分ける方法を以下にご紹介していきましょう。
政府が発行したライセンスがある
オンラインカジノはサーバーをどこかの国に設置した上で運営をしているため、ライセンスを取得する必要があります。ライセンスを持っていなければ違法な営業をしているオンラインカジノと言えるので、最初にライセンスの有無を確認しましょう。
第三者機関の認証がある
安全なオンラインカジノを見極めるために、第三者機関が認証をしているサービスか確認するのも有効な手段です。特に、GLIやイーコグラは監査がとても厳しいことで有名なので、認証をしていれば安心しても良いでしょう。サイトのヘッター部分に認定マークが記載されるので、ぜひ確認してみてください。
△日本人向けサービスではない
オンラインカジノが日本人向けのサービスを提供している場合は、違法になる可能性があります。「日本人限定のサービスではないか」を確認してからプレイするようにしましょう。
カジノで遊びたいなら大使館カジノを利用しよう!
カジノは大使館以外にも闇カジノとして運営されていたり、オンラインサービスとして運営されていたりしますが、どれも法律に違反する恐れがあるため、あまりおすすめできません。
そのため、カジノで遊びたい場合は大使館カジノを利用するようにしましょう。しかし、警察は何もしないというわけはなく、潜入捜査をして大使館カジノの見張りをしています。本当に安心して遊びたいならば、競馬や宝くじなど国営のギャンブルをした方が無難かもしれません。