チーティングとは?覚えておきたいカジノ用語

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カジノには一攫千金を狙って多くのギャンブラーが集まってきます。大金がバンバン動くカジノでは、実はイカサマをおこなう事件が少なくなく、この不正行為をカジノ用語でチーティングと呼びます。カジノで遊ぶ人はこのチーティングに十分注意が必要となりますから、初心者の方や、知らずにプレイしているカジノユーザーはこの機会に不正行為の実態を知っておきましょう。

チーティングとは?

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チーティング(Cheating)とは、カジノ用語でイカサマや不正行為のことを指す言葉です。少しの資金が大金に化けることもあるカジノでは、一獲千金を狙っている人も大勢います。

チーティングをする人物が現れてしまうのは当然と言えば当然であり、プレイヤーだけに限らず、ディーラーとグルになったもの、過去にはカジノが組織的にチーティングをするというものまであったようです。

カジノが組織的に行うチーティングについては、そんなリスクをおかさなくても、理論上カジノ側が勝つシステムが構築されている現代では考えられません。それとは別に、プレイヤー、またはグルになったディーラーによるチーティングは、世界中のカジノで事件になっています。しかし、昔に比べてカメラ技術が進み、セキュリティの進歩したカジノでは、バレずに成功することはほとんど不可能となっています。

また、カジノディーラーになるためには、過去の犯罪歴をチェックされているので、チーティングを行ったディーラーは二度と世界中のカジノで働くことができません。

そういう意味でも、昔と違い、現代ではリスクとリターンが合わない行為と言えます。

プレイヤーが行うチーティング

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やはり一番多いのはプレイヤーによるチーティングです。カードゲームではカードを隠したり、同じカードを隠し持っていてゲーム中にそれを出して使うなど色々な不正が行われています。中にはプレイヤー同士で協力し合い、情報交換をしながらチーティングをしたり、積み上げているチップ、現金などをこっそり盗むなどの不正もあるようです。

時にはディーラーがプレイヤーからお金を渡され、ディーラーとプレイヤーが結束し、チーティングをすることもあります。事前に決めておいた合図で、カードの情報を伝えるイカサマ行為は、なかなか見破りにくくカジノ側も頭を痛めているようです。

チーティングをしたプレイヤーは、それがカジノ側にばれた場合、その場から退場させらたうえに、永久的に入店禁止になります。その行為が犯罪行為とみなされた場合には、その国の警察に逮捕され、厳しい処罰を受けることになります。それでもなお、プレイヤーによる不正は後を絶たないのが実情です。

カジノが行うチーティング

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カジノ側の組織的なチーティングは行われていません。もし、カジノでチーティングが行われた場合、それがディーラー個人で行ったものではなく、カジノの組織的犯行とわかれば、運営ライセンスを剥奪されるなどの厳しい処分が下され、一切の運営が出来なくなります。それほどの高いリスクをおかさなくてもカジノ側が利益がでるようなシステムになっています。

チーティングの実態

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ラスベガスがあるネバダ州でのチーティングの年間の損害額は、約51億8千万円でした。

  • 事件発生件数574件、1日にすると1.5件
  • 逮捕数602件、1日にすると1.6件
  • 損害額約51.8億円、1日にすると 1,400万円

カジノ従業員の不正摘発件数も含まれていますが、マカオやシンガポール、韓国などのアジアのカジノでの不正摘発と比べると、ラスベガスの不正によるカジノの損害金額は桁がちがいます。

実際の現場で発生するチーティングは、映画のような派手で手の込んだものは少なく、もっとシンプルなやり方です。だからこそ賑やかなゲームフロアではなかなか発見しにくく、テーブルゲームディーラーがグルの場合は特に、発見するのが難しいのです。

チーティングの実例7件

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イカサマのほとんどのケースは見破られてしまいますが、中には実に巧妙に不正行為を働く人もいます。その人たちはどんな手を使ったのでしょうか?最近起こった、巧妙なイカサマ行為を7件ご紹介します。

パイ・ゴウギャング

パイ・ゴウ・ジョン(Pai Gow John)とも呼ばれてている、プウォン・クォク・トゥロン(Phuong Quoc Truong )は、アメリカで、不正なカードカウンターのチームを結成し、壮大な計画のために30人の共犯者を集めて実行しました。

買収されたディーラーはカードの順序は変えずに、ただシャッフルする時の音を立てているだけのカードをシャッフルしているふりをしていたのです。その一方で、メインのプレイヤーは煙草を吸うふりをしながら、配られたカードの情報を、袖に隠されたマイクを介して、外部メンバーにベットをするタイミングを指示するといった手口を使いました。

グループは捕まるまでに、あちらこちらのカジノから700万ドル(約7億5千万円)以上を手にしていましたが、結果、首謀者のパイ・ゴウ・ジョンを始め、多くのメンバーが有罪判決を受け、現在刑務所で暮らしています。

フィル・アイビーのエッジソーティング

2014年、フィル・アイビー(Phil Ivey)と名乗るポーカープレーヤーは、バカラのテーブルで$9.6ミリオン(約10億円)の勝利を収めました。しかし、アトランティックのボルガータホテルカジノ側が「エッジソーティング」というテクニックを使ったということを理由に、支払いを拒否したのです。

エッジソーティングとは、同じはずのカードでも、普通の視力では見れないほどの微細な印刷のズレはあります。カードの裏の微細な余白、印刷のズレ、模様の欠陥などを記憶・識別して、ゲーム中のカードを見抜きます。イカサマと呼べるかどうかは賛否両論ですが、フェアプレイとは言えないのは確かです。カジノはこのことで訴訟を起こしましたが、フィルは不正行為を否定しました。

彼は同じことをロンドンでも行っていて、支払いを拒否したカジノを相手に訴訟を起こしましたが、敗訴しています。

リッツルーレット詐欺

2004年、レーザーテクノロジーを利用し、ロンドンのリッツカジノから130万ポンド(約2億円)を手に入れた、ハンガリー人とロシア人の3人組は「セクターターゲティング」という理論に基づいたテクニックを使いました。

これは、携帯電話やその他の電子デバイスに接続できるコンピュータプログラムを利用して行われました。ルーレットのボールが回転すると、プログラムはスキャナーを通じてルーレットボールの減速軌道を読み、結果としてボールがどの位置に着地するかを決定することができる方法です。

3人はこれにより、ボールが回転を終える前にベットができる速さで計算ができました。3人は逮捕されたものの、不正行為とは見なされなかったようです

カンヌのコンタクトレンズ詐欺

2011年、カンヌのプリンセスカジノから、3人のイタリア人と一人のフランス人グループが、巧妙な手口で約64,000ユーロ(約850万円)を手にしました。

スタッドポーカーをプレイ中に、フランス人プレイヤーが、目に見えないインクでカードにマークをし、イタリア人プレイヤーはそのマークを見ることが可能な特別なコンタクトレンズを付けての犯行です。

調査をするために呼ばれた警察が、カードにマークされた記号を見つけたのです。プレイヤーがその印をどうやって見ることができたかを解明するまでには、しばらく時間がかかりましたが、グループ全員が、見たことのない特赦なコンタクトレンズを付けていることがわかったのです。彼らは捕らえられ、刑務所で服することとなりました。

カッター・ギャング

2011年、バカラテーブルで1億円以上を騙し取ったカッター・ギャング団は、ディーラーがカードをシャッフルした後、プレイヤーがデッキをカットするというイカサマを行いました。

プレイヤーはカッティングカードでデッキを二つに分け、前方のカードは後方に置き換えるのですが、この作業とプレイ中のカードを、プレイヤーのカフスボタンに内蔵された小型カメラでカードを映し、他のメンバーに知らせる方法です。

ラスベガスのコスモポリタンカジノで逮捕されたギャング団でしたが、当局が不正行為の確固たる証拠が見つからず、しばらくして解放されました。

後にフィリピンで同じ不正行為を行い、逮捕されたギャング団でしたが、すぐに逃亡しそれ以来、足取りはわかっていません。

フランスタバコ詐欺

1973年、アマチュア無線家でカジノディーラーでもあった男が、妹と義理の弟とで企てた不正行為でフランスのカジノドーヴィルから500万フランを獲得しました。45年前の当時にして約100万ドル(1億以上)です。

煙草の箱に完全に収まる無線送信機を作り、義理の弟がプレイヤーを装いルーレットでベットをし、妹は煙草の箱を「スイッチ」として手に持ちます。妹が送信機の役目をする煙草のボタンを押すと、ボールは90%の確率で6つの数字の範囲に落ちるという、なんとも素晴らしい手口です。

カジノが電波が使われているという事に気づいた結果、3人の不正は暴かれ逮捕されました。

オーストラリア版ダニー・オーシャン

2011年、オーストラリアのクラウンカジノから、身元不明の男が監視システムをハッキングして、33ミリオンオーストラリアドル(約33億円)を盗むことに成功しました。これまでに有力な情報もなく、クラウンカジノは計画がどのように実行されたかについて、未だ明らかにしていません。

警察は依然としてこの男性の捜査を続けています。

最後に

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カジノを楽しむ要素は何でしょうか?そのハラハラドキドキを味わうのが賭け事の醍醐味ですが、犯罪を楽しむ行為も、同じハラハラドキドキ感なのでしょうか。

近い将来、日本国内で解禁になるカジノですが、日本のカジノがどういうイカサマや不正対策をするのか気になるところですよね。世界各国のカジノで見かけるチーター達は、日本カジノオープン直後に、こぞって「市場を試しに行く」と意気揚々としていることでしょう。アメリカよりハイテクなチーティング対策を考えているんじゃないかとドキドキしながら・・・。