目次
大数の法則とギャンブルの還元率
大数の法則とは?
大数の法則とは、簡単に言うと「同じことを何度も繰り返し続けると平均値に近づく」というものです。
たとえば、コインを投げて表が出る確率は1/2ですが、4回投げて、そのうち2回表が出るとは限りませんよね。実際には、表が3回だったり、1回も出なかったり…。
しかし、何度も何度もコインを投げ続け、1,000回、10,000回、100,000回…と繰り返すうちに、だんだんコインの表が出る確率が1/2に近づいてきます。
これが大数の法則ですが、ギャンブルの場合「還元率」に近くなります。ギャンブルの場合、運営側が還元率を設定しています。
ギャンブルの還元率とは?
還元率とは、「賭けられた全体の金額に対し、プレイヤーたちに還元する割合」のことです。
還元率はすべてのギャンブルにあります。そして、ギャンブルの還元率は、ギャンブルの営業側(胴元)が設定します。
たとえば、競馬の場合、還元率は75%ですので、75%はプレイヤーに還元され、残りの25%はJRA(日本中央競馬会)に入ります。
還元率はギャンブルによって割合は異なります。
ギャンブル別の還元率
ギャンブル名 | 還元率 | 払戻金(※) |
オンラインカジノ | 93~98% | 9,300円~9,800円 |
パチンコ・パチスロ | 80~85% | 8,000円~8,500円 |
競馬 | 70~80% | 7,000円~8,000円 |
ボートレース(競艇) | 75% | 7,500円 |
競輪 | 75% | 7,500円 |
オートレース | 70% | 7,000円 |
宝くじ | 46% | 4,600円 |
ミニロト | 45% | 4,500円 |
ロト6 | 45% | 4,500円 |
ロト7 | 44% | 4,400円 |
サッカーくじ | 49% | 4,600円 |

気がつきました?ギャンブルの中で、還元率100%というものはありません。
大数の法則の落し穴と対策
ここで重要なポイントは、「必ず還元率は100%以下」だという点です。
あたりまえですが、運営側に利益が入らなければ運営は成り立ちませんよね。競馬場や競輪場などの管理だけでも莫大な経費がかかっています。
ギャンブルは、賭け続けるほど、大数の法則により還元率に近い収支になります。つまり、賭ければ賭けるほど、元手が取れなくなる可能性があります。
たとえば、
競馬の還元率は70%~80%です。たまに買う人は、当たり外れにバラつきがあります。
しかし、毎週競馬を買い続けた場合、還元率に近づいてきます。つまり、20%~30%のマイナスのまま、元手を取り戻すことができなくなる可能性があります。
大数の法則の対策
ギャンブルは続ければ続けるほど還元率に近づき、損をする可能性があります。しかし、ギャンブルの大数の法則には対策があります。それは「勝ち逃げ」です。
勝ち逃げとは
簡単に言うと、損をする前にさっさとゲームをやめることです。どうやったら、勝ち逃げできるか?そのコツを説明します。
賭け金額を変える
同じベット額を賭け続けないようにしましょう。ギャンブルでは、同じ条件で賭け続けるほど、大数の法則の影響を受けやすくなります。できるだけ賭け金額をバラバラにしましょう。
なぜ同じ条件を続けるのが良くないのか?それは、大数の法則が「Aという行為を繰り返せばBという結果に近づく」からです。
そのAという行為が「同額を賭ける」ということです。ですので、バラバラの金額にすれば繰り返しを減らすことができます。
無駄なプレイをしない
負けたときは「負けを取り戻すまでやる!」、勝っているときは「勝てそうだから続ける!」というプレイはやめましょう。
賭けを続ければ続けるほど、大数の法則の影響を受けます。たとえ勝っていても、大数の法則は還元率に近づいていきます。
もし、負け続ければ、大数の法則に関係なく大赤字で資金切れになる可能性がありますので、いずれにしても危険です。
競馬でも同じことが言えます。馬券の多点買いはやめましょう。レースを何点も買うということは、勝負回数も増えているということです。
つまり、買えば買うほど、大数の法則の影響を受けやすくなります。
ギャンブルは、続ければ続けるほど、回数が増えれば増えるほど、大数の法則の影響を受けることを常に意識しながらプレイしましょう。
勝ち逃げルールを決めておく
勝ち逃げは、損をする前にゲームを止めることですので、勝っているときにゲームをやめればいいわけです。
たとえば、「5,000円勝ったらやめる」と決めた場合、5,000円勝った時点で勝ち逃げします。「きょうは調子がいい、次のゲームも勝てそうな気がする」そう思っても必ず5,000円でやめましょう。
損切りルールを決めておく
損切りとは、ゲームの引き際のポイントのことです。勝ち逃げは「いくら勝ったらゲームをやめるか」ですが、損切りは「いくら負けたらゲームをやめるか」です。
たとえば、「1万円負けたらやめる」と決めた場合、1万円負けた時点で必ずゲームをやめましょう。た
だし、1万円使い切るまでゲームを続けていいということではありません。5,000円負けていたとして、あと5,000円残ってると思わず、ゲームの流れが自分に合わなかったらすぐ止めましょう。
勝ち逃げも損切りも、引き際が肝心です。それはどんなギャンブルにも共通します。引き際となる勝ち逃げも損切りも、必ず守れる金額にしましょう。

勝ち逃げの金額、損切りの金額を決めるときは、目標ではなくルールとして必ず守れる金額にしないと意味がないですよ!
還元率の高いゲームを選ぶ
還元率が高ければ高いほど、大数の法則の影響が少なくなります。
ギャンブルの中で、一番還元率が高いのはオンラインカジノですが、さらに、オンラインカジノのゲームの種類でも還元率は異なります。
- バカラ:98.64~98.83%
- ブラックジャック:98%~102%
- スロットマシーン:93%~95%
- ルーレット(アメリカンタイプ:95%クラップス
- ルーレット(ヨーロピアンタイプ):97%~98.65%
- ビデオポーカー:98%~
- クラップス:99.54~99.98%
この還元率を見ると、どのゲームも大きな差はありませんが、ブラックジャックやルーレットはゲームのルールが簡単ですのでおすすめです。
なお、還元率と勝率(勝つ確率)は違います。大数の法則が近づくのは還元率で、勝率ではありません。
還元率が高いほど利益も大きいですが、還元率は、あくまでも営業側からどのくらい還元されるかの割合ですので、還元率が高くても、勝率が高いわけではありません。
大数の法則を試してみた
1/2の確立のゲームとしてわかりやすいのがルーレットです。ルーレットの「赤」「黒」それぞれが出る確率をみてみましょう。
10回
色 | 回数 | 確立 |
赤 | 8 | 80% |
黒 | 2 | 20% |
10回くらいでは、1/2の確立にはなりませんね。
50回
色 | 回数 | 確立 |
赤 | 18 | 36% |
黒 | 32 | 64% |
まだまだですが、10回よりは徐々に近づいてきたという感じです。
100回
色 | 回数 | 確立 |
赤 | 47 | 47% |
黒 | 53 | 53% |
だんだん確立が1/2に近づいてきました。これが大数の法則ということですね。
さいごに
大数の法則は「ギャンブルで賭け続けるほど還元率に近い収支になる」これは覚えておいてくださいね。
回数が多いほど影響を受けますので、毎日パチンコに通う方や毎週馬券を買う方は、大数の法則の影響を受けやすくなりますね。
これを打開する一番の方法は「勝負する回数を減らす」こと。
これが一番の効果なのですが…、なかなか難しいという方は、せめて勝ち逃げ金額を決めてから遊びましょう。